
このブログでは、お金との付き合い方を「攻め」と「守り」という2つの視点で発信しています。
“守り”はムダを減らしてしっかり貯めること。
“攻め”は収入を増やし、余ったお金を投資で育てること。
どちらか一方だけでは、なかなかお金の不安からは抜け出せません。
大事なのは、バランスよく「増やして、守る」こと。
今回はその中でも「攻め」のパートから、初心者は何に投資すべきか?を解説していきます。
投資をこれから始めたい人向けの内容ですので、基本用語も交えてわかりやすく説明します。
いきなり専門用語が並びましたが、ここからしっかり説明していきますね。
「オルカン」とは?
「eMAXIS Slim 全世界株式(通称オルカン)」とは、投資信託の商品名です。
「全世界(オールカントリー)」の株式を対象としており、世界の株価指数(日本でいう日経平均の世界版)に連動しています。
ざっくり言えば、世界中の約3000社に分散投資できるイメージ。
これを、投資の利益が非課税になる「NISA制度」を使って、毎月コツコツ積み立てていく。
これが、ぼくが初心者に一番おすすめする方法です。
投資信託:
投資家から集めたお金をプロがまとめて運用する商品。「ファンド」とも呼ばれます。
NISA:
個人投資家向けの税優遇制度。NISA口座内で得た利益(配当や売却益)には通常20%の税金がかかりません。
「つみたて投資枠」(年間120万円)と「成長投資枠」(年間240万円)があり、オルカンはどちらでも購入可能です。
オルカンをおすすめする3つの理由
① 少額から始められる&手数料が安い
オルカンは100円から購入できます。
日本株は通常100株単位で数万円、米国株も1株数千円以上することが多いですが、オルカンなら自由に積立額を設定できます。
さらに魅力的なのが信託報酬(手数料)が安いこと。
長期投資では手数料の差が最終的な利益に大きく響くため、この低コストは大きなメリットです。
② リスク分散が最強で、長期的に強い
オルカンは全世界に分散投資しているため、特定の国や企業に偏らずリスクが小さいのが特徴です。
※とはいえ、米国の経済規模が高いので必然的に米国が60%程度占めることになります。なお日本は5%程度
「今後、世界の経済成長が止まる」と思う人は少ないですよね?
長期で見れば世界経済とともにこのファンドも成長していきます。
短期的な下落(例:コロナやウクライナ戦争など)はあっても、歴史的に見て右肩上がりです。
💰積立シミュレーション(毎月1万円)
| 期間 | 想定年率 (ACWIベース) | 合計拠出額 | 最終金額(概算) |
|---|---|---|---|
| 直近1年 | 17.59% | 12万円 | 約13.0万円 |
| 直近5年 | 13.59% | 60万円 | 約85.2万円 |
| 直近10年 | 12.07% | 120万円 | 約230.9万円 |
| 直近20年 | 8.9% | 240万円 | 約659.4万円 |
仮に毎月1万円積み立てた場合、20年後にはおよそ約660万円に成長します(年率8.9%想定)。
月3万・5万と積み立てればさらに大きな資産になります。
もし過去20年間、毎月3万円を積み立てていれば、約2000万円に到達していた計算です。
これが長期投資の力です。
「地味だけど確実に増えていく」――それがオルカンの強みです。
値動きが穏やかなので、日々の変動に一喜一憂せず、精神的にもラクに続けられます。
③ NISA × ドルコスト平均法でほったらかし投資
NISAの自動積立を使えば、手間ゼロで投資を継続できます。
つみたて投資枠は年間120万円(月10万円まで)。自動引き落としなので、“使ってしまうお金”を強制的に投資に回せるのも利点です。
この仕組みの中で自然とドルコスト平均法によって価格変動リスクを平均化できます。
プロでもタイミングを完璧に当てることは不可能なので、長期的な資産形成にはこの方法が最も効率的です。
さらにオルカンは分配金を自動で再投資してくれるので、「利息に利息がつく」複利効果を最大限に生かせます。
ETF(上場投資信託)の「VT」などと比べても、再投資の手間がなく、初心者には最適です。
ドルコスト平均法:
一定額を定期的に買い付けることで、高値では少なく・安値では多く買える投資法。
結果的に平均購入価格が下がり、長期的に安定した成長を見込めます。
分配金:
投資信託が得た利益の一部を投資家に現金で分配するものです。ただし、元本を取り崩して支払われる場合もあり、必ずしも「儲け」ではない点に注意が必要です。
ETF:
株式のように証券取引所で売買できる投資信託のことです。なお、米国で上場しているティッカーシンボル(銘柄コード)VTという商品も全世界の約9000社に分散投資できるものです。
ほかの商品じゃダメなの?
初心者のうちはオルカン一択でOKです。
慣れてきたら、オルカンをポートフォリオのベースにしつつ、以下を少しずつ組み入れるのもおすすめです。
- 高配当ETF(例:VYM、HDVなど)
- 好きなセクターETF(例:テクノロジー、ヘルスケア)
ただし、個別株の積立は非推奨。長期的な安定運用には向きません。
長期のつみたて投資では、安定性と継続のしやすさが最優先です。
ポートフォリオ:保有資産の組み合わせ。リスク分散の基本。
セクター:企業を業種ごとに分けた分類
仮想通貨はどうなの?
結論から言うと、初心者のつみたてには向いていません。
値動きが激しすぎて、メンタル的に続けるのが難しいからです。
(数か月で50%以上下落することもあります)
ただ、投資に慣れてきたら、ポートフォリオの5〜10%程度に組み入れるのはアリ。
ハイリスク・ハイリターン商品を一部に加えることで、全体のリターンを底上げできる場合があります。
(例)100万円のうち5万円を仮想通貨に投資した場合
→ 0になってもダメージは5万円、5倍になれば+20万円。
計算するとわかるのですが、仮に0になる確率と5倍になる確率が半々だとしても
期待値では大きくプラスになります。実際僕もポートフォリオに仮想通貨を組み入れてます
このようにリスクとリターンのバランスを考えて構成するのが大切です。
ただし、なんどもいいますが投資に慣れてからのはなしです
初心者が投資をはじめる際の注意点
- 毎日見ない!
長期投資が前提なので、日々の値動きに振り回されないように。
下がっているときに焦って売るのが一番やってはいけないことです。
月1回のチェックでOK。 - 余剰金があっても一気に買わない!
たとえば50万円余裕資金があるなら、10週間に分けて5万円ずつ投資するなど、
時間を分散させて購入しましょう。焦りは禁物です。 - 焦らず継続
市場は波があるもの。長期的な視点を絶対に忘れずに。
まずは口座を開設しよう!
オルカンは銀行や証券会社でも買えますが、ネット証券一択です。
ネット証券のメリット
- 手数料が安い(販売手数料無料・信託報酬も低コスト)
- 少額から始められる(100円〜OK)
- 自動積立が簡単
- スマホで24時間売買可能
- ポイント投資・還元あり(楽天・SBI・マネックスなど)
- 運用状況がアプリで見やすい
ちなみに僕は主にSBI証券と楽天証券を使っています。
どちらも操作しやすく、商品ラインナップも豊富。初心者には特におすすめです。
hanazo今日のまとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 投資対象 | eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン) |
| 投資方法 | NISAで毎月積立 |
| 特徴 | 全世界に分散投資できる低コスト投信 |
| メリット | 少額で始められる・リスク分散・複利効果 |
| コツ | 長期・積立・ほったらかし |
| 口座 | ネット証券(SBI・楽天など)推奨 |
最後に
「オルカンでコツコツ投資を始める」
──これが、初心者が最初に取るべき“攻め”の一歩です。
