「お正月にもらったお年玉、どこ行っちゃったの?」
娘の財布の中身を見て、僕は言葉を失いました。数日前にあげた1万円札が、数枚の千円札に……。
胃がキリキリと痛むような、あの感覚。
FP(ファイナンシャルプランナー)講師として、多くの人にお金の知識を伝えてきた「プロ」を自称している僕が、最も身近な家族である娘への教育を「放置」していた。
この衝撃的な体験が、僕の人生の新たなミッション(ライフワーク)に火をつけました。
今回は、僕が「子供の金融教育」を志した本当の理由と、FPパパが家庭内で実践している「生きる知恵」の教育について、懺悔(ざんげ)とともに語ります。
■FP講師なのに……娘への金融教育を「放置」していた僕の懺悔
僕は予備校でFP講師をしており、試験問題の作成も手掛けています。お金の知識に関しては、プロフェッショナルであると自負していました。
でも、肝心の娘には、何も伝えていなかったのです。
なぜなら、FP試験の範囲には「子供への教育」はなく、僕自身も「子供への教育」をFPの範囲外と考え、甘えていたからです。
「お小遣い帳をつけさせて、たまに『貯金しなさい』と声をかける」
それだけで、お金の使い方は学べない。
お正月早々、財布を開けたまま寝ている次女の姿を見つけ、ふと中身を確認した時の衝撃。あげたばかりの1万円札が1枚もない。
この大失敗が、僕の甘えを打ち砕きました。
「貯金しなさい」では伝わらない。子供が陥る「浪費」の罠
なぜ娘は、お年玉を数日で使い切ってしまったのか。
それは、「貯金しなさい」という言葉だけでは、子供には何も伝わらないからです。
子供にとって、お金は「あれば使う」もの。「貯金」はただの「我慢」にしか聞こえず、目の前の「欲しい(Wants)」という欲求に、意志の力だけで勝つことは不可能です。
娘は、お年玉という大きな「価値」を手にし、具体的な「使い方のルール」がないまま、欲に負けて使い切ってしまった。
お金の大切さは、失って初めて気づく。娘は、身をもってその教訓を得たわけです。
具体的な「使い方のルール」を教え、「お金と交換して手に入れる価値」について学ばせる仕組みが必要です。
お父さん銀行とお小遣い制廃止。FPパパが実践する「仕組み」の教育
娘のお年玉消失は、僕に「子供の金融教育」という新しい使命を与えてくれました。
僕は、娘たちへの教育を根本から見直しました。
「意志力」に頼る教育は必ず失敗します。「仕組み」に頼る教育こそが、子供が生きていくために必要な「知恵」を育むと確信したからです。
僕が実践しているのは、以下の3つの「仕組み」です。
1. お小遣い制の廃止と「家庭内ビジネス」 「何もしなくてもお金がもらえる」というお小遣い制を廃止しました。代わりに、家事の手伝いを「家庭内ビジネス」とし、報酬としてお金を支払う仕組みを導入しました。「働く=価値を提供する」という本質を学ばせるためです。
2. 「お父さん銀行」の開業 報酬の一部を「お父さん銀行」へ預けさせ、利息をつけることで、貯金の習慣を身につけさせています。「お金にお金を増やしてもらう」仕組みを、体感させるためです。
3. 「バビロンの大富豪」の知恵 娘たちにも、「収入の10分の1を貯金する」というバビロンの大富豪の知恵を教えています。「まず自分に給料をあげる」という資産形成の基礎を、習慣化させるためです。
まとめ:「お金の不安」を「希望」に変える。日本の子供たちに届けたい「一生モノの知恵」
娘のお年玉消失という、僕にとっての「大失敗」は、僕に「子供の金融教育」という新しい使命を与えてくれました。
日本の子供たちに、学校では教わらない「生きる知恵」を届けたい。
「お金の不安」を「希望」に変えるための、一生モノのリテラシーを伝えたい。
それが、僕がこれから生涯をかけて取り組むミッションです。
この記事を読んだあなたも、ぜひお子さんと一緒にお金について考えてみてください。
これからも、僕は家庭内で実践している「泥臭い金融教育」の記録を発信していきます。
日本の子供たちの未来のために。一緒に歩んでいきましょう。

